
よくある質問として、「Googleで上位表示される記事を作るために、どれくらいの文字数にすればよいですか?」という質問をクライアントから受けます。
Googleの公式見解としては「文字数は関係なく、ユーザー目線で記事を作ってください。」としています。
ただ、クライアントにGoogleの見解をそのまま伝えても、「それは一次情報で分かってますし、それをもとにどうしていけばよいのですか?」と思われてしまうのではないでしょうか?
そこで、今回は普段自分がクライアントへ回答としている内容をまとめてみました。
※前提として、流入経路は、検索エンジンのみとします。メルマガ、SNSなどを考慮すると、記事の作り方が変わるからです。
回答方法①「サイト設立期」と「サイト安定期」で取るべき戦略を変えましょう
サイトの立ち上げは「事業フェーズ」に例えられます。設立期は、資金(流入)がなくて、やりたいことよりも売上重視(Google)になってしまいますが、安定期に入れば、やりたいこと(ユーザー目線)で作っていきます。
サイト設立期:書きたいことをこらえてGoogleに準拠する
設立期とは、ドメインを取得してほとんどページが存在しない状態のサイトのことを言います。立ち上げたばかりですと、Googleから評価されていないので、上位表示されにくいです。
その場合、ユーザー目線よりもGoogleからの評価を意識した記事を作ることが大切です。具体的には「ユーザーの読みやすい範囲で上位10サイトの情報を網羅的に盛り込む文字数+独自性を少し」にします。
「上位10サイトの内容を網羅的にまとめる記事ってありきたりだけどそれでいいの?」と思うかもしれませんが、設立期では、自分(会社)が書きたいことを書いても残念ながら上位表示されません。
Googleから評価が高まるまでは「Googleに準拠すること」が重要だと思っています。なので、書いた記事が上位表示されるまでは、ぐっとこらえてコンテンツを作り続けます。
ちなみに、何本記事を書けばの話ですが、私は30本を目安としています。(体感値で恐縮ですが)30本書いて上位表示されなければ、違うテーマ・キーワードに変更します。
提案の方法としては、まずは5本×6ヵ月=30本にして、半年かけて様子を見ましょうなどのケースが多いです。
サイト安定期:独自性重視で書きたいことを書く
設立期を終え、安定して順位が取れるようになったら、やっと自分(会社)が書きたいことを書くフェーズに来ます。
上位10サイトの流れを少し意識しつつも、会社の独自性、インタビュー、アンケート、体験談、イラスト、動画など文字数を気にせず、ユーザーに役立つ情報をバンバン入れていきます。
流入が取れない設立期に比べると、全然楽しいです。
(ぶっちゃけこのフェーズに入っているとクライアントからも信頼されるようになっているので、気持ち的にも楽…)
以上のことから、まずは「自分のサイトがGoogleからどれくらいの評価を受けているのか、どのフェーズにいるのか」を把握することが大切です。
また、クライアントに説明するときは「事業フェーズ」に例えると理解してもらいやすいです。
回答方法②サイトの「種類」によって文字数は変えるべきです
先ほどは「上位表示されるためだけの作り方」でしたが、ここからは、よりクライアントごとの個別の内容に移っていきます。
コーポレートサイト:多くても5000文字以内が理想
コーポレートサイトとは、会社概要・サービス内容・採用情報などが載っているものです。
回答方法①だけですと「1万文字」をコーポレートサイトを載せることになると思うのですが、公式サイトに1万文字のコラムは、個人的には違和感を感じます。
1分間に人間が読める文字は500文字だと言われており、5000文字だと10分ぐらいになります。普段、ウェブ記事を読むと思いますが、5000文字の記事に10分かける人はどれくらいいますでしょうか・・・?
自分は、よほどよい記事でないとすべては読みません。したがって、コーポレートサイトに記事を載せるときは、多くても5000文字ぐらいになるかなと思います。
オウンドメディア・アフィリエイトサイト
ここでのオウンドメディアとは、コーポレートサイトとは別にドメインを取得して独自のメディアを立ち上げることとします。
オウンドメディアサイトやアフィリエイトサイトは、コーポレートサイトと違って「読み物性」「Google重視」が高いので、文字数は1万文字になっても問題ないかと思います。
したがって、上位サイトをなるべく多く網羅するという戦略を取りやすいのかなと思います。
2つの違いをまとめますと、
コーポレートサイト:多くても5000文字
オウンドメディア・アフィリエイトサイト:文字数は自由
となります。テーマによっては、文字数が多いページが上位表示されてると、オウンドメディアやアフィリエイトサイトが有利かもしれません。(多くて上位表示されなければ、削って様子を見る)
回答方法③「ジャンル」によって文字数を変えます

最後になりますが、「金融ジャンル」を例に文字数の説明をします。
「金融ジャンルは、内容が難しいので「そもそもの前提」から説明する必要があるため、文字数が多くなる傾向にあります。例えば、「相続税の控除には何があるか」をテーマとすると、控除の種類だけを説明してもユーザーは理解できないからです。そもそも、相続税はどういうタイミングで発生して、どのような流れで申告し、控除は申告のどのタイミングで出てくるのかが分からないと、頭に入ってこないと思います。したがって、前提も伝えるとなると、どうしても5000文字以上になってしまう場合が多いです。」
といったような形です。
クライアントから文字数を少なくしたいと言われれば、イラストや動画を入れて、文字数を減らすような見せ方も検討します。
他ジャンルでは、美容・スポーツ・ショッピングなど「自分ごとに落としこんで考えられる商材」は文字数が少なくてもよいかなと思います。
まとめ:「フェーズ × 種類 × ジャンル」から総合的に判断
クライアントから文字数について聞かれたら、瞬時に「フェーズ × 種類 × ジャンル」から総合的に回答します。
例えば、金融機関であれば 「安定期 × コーポレートサイト × 金融」なので、「Googleからすでに評価されているので、ユーザー目線で書きたいことを書くとよいです。ただし、コーポレートサイトなので、多くても5000文字にして、適宜イラストを入れるとよいです。」といったような回答が想定されます。
もちろん、この回答をもとにクライアントから要望が出てくるはずなので、意向を踏まえて最終的な記事の作り方に落ち着きます。
ユーザー × クライアント × Googleから評価されるためには、これらを考慮するとよいはずです。